2011年03月26日

「セミのキレ」の正体

「リポにするとセミのキレがよくなった!」
「FET付けたらセミのキレがよくなった!」

って言葉は良く聞きますよね。

でも「セミのキレ」って具体的にはなんじゃい??

確かにリポとニッ水を比べると、セミで撃った時の
「スパン!」という音が気持ちよくなっているような感じです。
でもこれじゃデータに起こせない「音」という主観的な事項だけで
客観的には何がなんだかさっぱりです。


ということで、リチウムポリマーバッテリーとニッケル水素バッテリーの
電動ガンに流れる電流を測ってみました。

■実験環境
・東京マルイ M4A1 (箱出しノーマル・ヒューズ入り)
・リポバッテリー:Firefox 7.4V 2300mAh 20C
・ニッケル水素バッテリー:8.4V 1600mAh



まずはフルオート時の波形から。
ちょっと画像が汚くてスイマセン。
V表示になっていますが、電流プローブで計測しているので
単位はアンペアです。

(縦軸:10A/マス、横軸:0.2秒/マス)
・ニッケル水素 8.4V
「セミのキレ」の正体
・リポ 7.4V
「セミのキレ」の正体

波形のギザギザ1つが1サイクルです。
フルオートでは、ニッ水と20Cリポでサイクルは変わりません。
電流は安定した部分でそれぞれ13Aぐらいでしょうか。
但し、一番最初の突入電流はだいぶ違っているのが分かると思います。


次にセミオートの場合です。
拡大により、突入電流の波形が良く分かると思います。
(縦軸:10A/マス、横軸:0.01秒/マス)

・ニッケル水素 8.4V
「セミのキレ」の正体
・リポ 7.4V
「セミのキレ」の正体
ニッ水では突入電流の最大値が約42Aですが
リポでは約55A流れているのが分かると思います。

また、電流が流れなくなるタイミング、つまりサイクルが終わり
スイッチが切られるタイミングまでの時間も、ニッケル水素の72msに対し
リポは55msと短くなっています。


つまり、リポの良い出力特性で起動時の高負荷に対して大電流を出力でき
そのためにモーター回転特性が上がり、セミの発射が「スパン!」
力強く、短く決まるワケです。

なおかつ、高電圧のバッテリーとは違い、フルオートサイクルに
違いは出ないので、銃に対しての特別な改造はいらないのです。

よっし、これで大きな声でコレ言えますね。

「リポにするとセミのキレが良くなります!」


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Posted by 秋葉原補給廠  at 21:31 │Comments(0)実験室

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